木々が色づく11月中旬、ASTERISK*会員限定サイクリングイベントの第2回は、赤羽駅から埼京線で2つ目の浮間舟渡駅前に広がる、景色の美しい都立浮間公園からスタートしました。公園での折りたたみ・輪行講習のあと、実際に鉄道で輪行を体験し、中浦和駅へ。駅前すぐの老舗川魚料理店で昼食をいただき、午後は紅葉の色づく秋ケ瀬公園を経て志木市、朝霞市の史跡などを辿りました。当日は小雨がぱらつくあいにくの天気でしたが、皆さん楽しく完走されました。
(画像クリックで拡大します)
都立浮間公園で折りたたみ・輪行の講習会
集合場所は、赤羽駅から埼京線で2つ目の浮間舟渡駅前に広がる、景色の美しい都立浮間公園。ここ浮間では、江戸時代から明治時代にかけて荒川が大きく南に蛇行していましたが、昭和3年頃に荒川が直線化された際、川の名残として浮間ヶ池が残り、昭和42年に東京都が浮間ヶ池を含めた周辺を都立浮間公園としました。池畔に公園のシンボルとして設置された風車が映え、多くの自然や緑に囲まれた運動施設などもあります。当日はあいにくの天気でしたが、駐車場の隣にある野球場では、朝から元気よく練習するチームも。こちらの公園では、折りたたみ・輪行の講習会を行いました。
当日は小雨がぱらつくあいにくの天気だったが、公園の空気は澄み渡り、人もほとんどいない幻想的な風景が。ポタガール 後口さんからは「大きな湖にたくさんの水鳥、風車もあって、とっても雰囲気が良いところでした!」とのコメントが。(写真は参加者様提供)
試乗車の準備の様子。雨天のため参加を断念された方もいたが、一般参加者13名のうち7名が2016年モデル試乗車を利用して終日サイクリングをした。
自身のTernを持ち込んで参加された方のうちのお一人。DHバーを装着したハンドル回りや、Tern純正オプションのTrolley Rackなどが目を引くが、ホイール、サドル、チェーンリングも交換したマニアックなバイク。折りたたみできるヘルメット(Pango Folding Helmet)も日常的に被られているそう。 |
今回のイベントには、埼玉県が展開している「LOVE bicycle SAITAMA」よりポタガールの後口 沙織さんが参加。後口さんは2014年6月のTernブログの記事「Tern輪行実践編 - ポタガール埼玉 さおりんが巡る秩父モダン建物の旅」への出演がきっかけでTernを気に入られ、実際に購入されたリアルユーザー。輪行にも慣れており、当日も自宅から輪行してきたそう。
折りたたみ講習会では、スタッフがゆっくり説明するのに合わせて初めてTernに触れた方も試乗車で折りたたみを行い、皆さんすぐにマスターされました。
続いて、輪行袋への入れ方の説明です。参加者には、Ternで開発中の輪行袋が進呈されました。これは、従来のTern製品とは異なり、薄手の強い生地で未使用時はコンパクトになることに加え、カバータイプではなく袋状のためより多くの公共交通機関で使用いただけるものです。今回はこの新しい輪行袋を、使い方の講習と輪行体験で使用しました。
使い方は簡単。袋の下のファスナーを開けカバータイプ同様に上から被せる。次に、その下のファスナーは閉じ上のファスナーを開け、中の2本のストラップを車体に固定。上のファスナーを閉じて持つ。ストラップでしっかりと車体を吊り上げ、ショルダーストラップで肩からかけられるので、輪行時も楽に運ぶ事ができる。
輪行袋は入っていた袋には、車体から取り外したペダルやグローブなど、輪行時に不要なものを入れると便利。
鉄道での輪行体験
浮間公園からすぐの浮間舟渡駅に移動、駅前で先ほど練習したばかりの輪行の準備を行い、中浦和駅まで実際に輪行を体験しました。今回は団体貸切ではなく通常の列車なので、ドア1箇所につき2名ずつに分かれて、他の乗客の方に迷惑にならない様に…。12分の列車の旅はあっという間に終了しました。未体験の方には敷居の高い行為の様に思えますが、実戦してみるととても簡単。自分のバイクと一緒に何処へでも行けるので、本当に便利ですね。
浮間舟渡駅の駅前で輪行の準備。先ほど習ったばかりの方も手慣れた様子で準備完了。(写真は参加者様提供)
整然と改札口を通過。雨の降る土曜の朝ということで、人もまばら。
中浦和駅に無事到着。今回は輪行体験ということで12分の旅でしたが、これが1時間、2時間の旅なら何処まで行けるかな。
エレベーターより階段の方が早いので、軽い車体の方が輪行には有利。
構内を出て、車体を展開。皆さんスムーズ!
後口さんからは「全員お揃いの輪行袋!全員ternで一斉に輪行準備〜電車に乗っての大移動!何だか大人の遠足大移動!って感じで貴重な体験でした!事前の輪行講座で皆さんスムーズに輪行準備ができました!」とのコメントが。
駅前の昼食場所へ移動。
さいたま市の名物料理「浦和のうなぎ」をいただく
昼食は、志木街道を往来する人々に、地場の川魚料理を提供してきた明治19年(1886年)創業の老舗「萬店(まんだな)」にお邪魔。各地の吟味したうなぎを秘伝のタレで焼いている銘店で、利根川や信州などの天然なまず、どじょう、鯉などうなぎ以外の料理にも力を入れています。
店の前での駐輪の様子。Ternのバイクが多数並ぶ壮観さを、皆さん撮影。
着席後、皆さんの自己紹介が始まり和やかな雰囲気に。ファミリーで5台のTernを所有されている方、輪行で旅をされている方など、楽しい話が尽きる事がありませんでした。
ポタガールの後口さんからは、LOVE bicycle SAITAMA特製ステッカーが皆さんにプレゼントされた。
後口さんのコメント「中浦和駅すぐの鰻屋さん!今日は半分コレを楽しみに来た方も多いのでは?( ^ω^ )秘伝のタレで独特な味!美味しすぎて皆さん無言で食べる時もありました!」
秋ケ瀬緑道を経て秋ケ瀬公園へ
食事も済んで、いよいよサイクリング。中浦和駅前から秋ケ瀬公園近くまで川沿いに整備された秋ケ瀬緑道を利用したため、安全に走行することができました。県土面積に占める河川面積が3.9%と日本一の埼玉県では川の再生に取り組んでおり、この秋ケ瀬緑道は県民の健康増進、美しい都市景観と魅力あるまちづくりを目的に昭和51年に整備されました。
集団での走行は信号やトラブルで車列が千切れることが多々あるため、今回のサイクリングでは参加者を2グループに分け、各グループの前後をスタッフで挟んで走行するスタイルを取りました。
1グループ目が秋ケ瀬緑道を走行する様子。今回のサイクリングではスポーツバイク初心者の参加者もおられるため、できるだけ川沿いの比較的安全なルートを走行するように企画。歩道に普通自転車通行指定部分が設けられている場所や、交通量が多い幹線道路で自転車通行可の標識のある歩道がある場合は、道路の状況により歩道も走行した。
2グループ目が秋ケ瀬緑道を走行する様子。春は桜並木が美しいスポット。
野球場、サッカー場、テニスコートなどのスポーツ施設と、芝生広場、子供の森、ピクニックの森などの緑あふれる自然エリアの調和した、広大な緑地公園「秋ヶ瀬公園」に到着しました。皆さん楽しそうですね。
昼食後最初の休憩地点。後口さんも楽しそう。
埼玉県営最大の広さ(約100ha)を誇る同公園。当日は雨天で人がほとんどいないため静まり返り、空気も澄んでいて気持ちがいい。
後口さんのコメント「何度も来ているのに初めての道を通りました!とっても静かで景色が綺麗!まだまだ散策していたかったです。」
志木市の史跡を巡る
荒川を越えて志木市に入り、2回目の休憩地点「旧村山快哉堂」に到着。
明治10年に建てられた土蔵造りで、薬局の店蔵として長年使われてた。いわゆる分厚い壁の蔵ではなく、軽やかで優雅な印象。現在は、市役所前のいろは親水公園に移築され、市民ボランティアによって運営されており、古道具の展示などを見学できる。
後口さんのコメント「昔の面影が鮮明に残っている薬局の店蔵。当時使っていた道具などあり、興味深かったです。」
この「旧村山快哉堂」から西へ徒歩すぐのところには「朝日屋原薬局」も。明治大正期に栄えた薬局の典型として貴重な建物群で、当時の生活様式を知ることのできる貴重な文化財なので、時間が許せば併せて見学したいポイントです。
一行は荒川水系隅田川の支流である新河岸川沿いに走り、旧高橋家住宅を目指します。
志木市を縦断し、いよいよ朝霞市に
朝霞市では、旧高橋家住宅を見学しました。こちらはその到着シーン。先の休憩地点「旧村山快哉堂」から5km弱の距離を一気に走ってきました。
旧高橋家住宅:江戸中期、18世紀前半の建築と推定される、木造平屋建て・茅葺の農家建築で、国の重要文化財に指定されている。主屋を中心に、納屋・倉・木小屋・井戸小屋・祠などの付属屋が主屋の周りに位置し、周囲には雑木林や畑が広がる、往時の武蔵野の農家の風景がしのばれる環境となっている。雑木林や畑など周囲の環境も、建造物とともに武蔵野の農家景観を伝えているところから、敷地についても重要文化財に指定されている。
後口さんのコメント「昔の暮らしがそのままに残っていてとても素敵でした!こちらにも、当時使っていた道具などあり、今でも誰かが住んでいそうな雰囲気がありました。」
いよいよ最後の走行、ゴールを目指して走ります。新河岸川の支流となる黒目川の堤防には、ゆったりサイクリングできそうな道も。
無事完走!お疲れ様でした!
終日を通して小雨がぱらつくあいにくの天気でしたが、皆さん無事にゴール。昼食後に走行した、中浦和駅からの距離はちょうど22kmでした。ポタガール 後口さんを含め皆さん終始笑顔で、じゃんけん大会も盛り上がりました。アンケートでもまた同様のイベントを望まれる声が多いので、継続して同じ様な機会を設けたいと思います。
左:後口さんのVerge P20。右:参加者の方のVerge X10。ブルホーン化のほか451ホイール、カーボン製シートポスト、サドル、フロントシングルでSTIレバーなど、多数のカスタムが施されている。
参加者のEclipse P18L。キャリアや泥除けなど、普段使いに便利な装備が装着されている。
真剣にアンケートにご協力いただく様子。今後のイベント企画の参考にさせていただきます!
恒例のじゃんけん大会がスタート!
トップ賞のBody Bagはこちらの方に。じゃんけん大会ではその他、作業用エプロン「Tern Apron Black」、Ternのバイクの整備に便利な20の機能を収めたTernオリジナルツール「Tern Tool」(寸法:90×54×28mm、重量:175g、国内非売品)、同じく非売品のTernオリジナル栓抜きなどが賞品となった。
こちらの方にはTernオリジナル作業用エプロン「Tern Apron Black」が。おめでとうございます♪
これだけ(写真では17台)揃うことは珍しいので、自然に撮影タイムに。
参加者には、輪行袋に加えてエコバッグ(2016年カタログ入り)も進呈。後口さんはお一人ずつ握手をされていました。
今回のサイクリングルートはこちら。「自転車発祥の地」といわれる埼玉県は、「自転車保有率」日本一。「川沿いを走るサイクリングロードの長さ」も日本一。そして、グルメや自然など自転車で楽しめるスポットがいっぱい!さらに、数多くの自転車関連企業が立地している「じてんしゃ王国」です。埼玉県では、こうした自転車との深い関わりを背景に、自転車の楽しさと埼玉の魅力を全国に発信する「LOVE bicycle SAITAMA」広報キャンペーンを平成23年10月13日からスタートしています。同キャンペーンの公式サイト「ポタ日和」では、埼玉県内をサイクリングするうえで有益となる情報の発信や、今回のTernのサイクリングイベントに参加いただいた後口さんをはじめとするポタガールの活動状況もご覧いただけます。
都市交通としての自転車をテーマに掲げるTernでは、公共交通機関で利用しやすいフォールディングバイクを世に送り出してきました。このたび新たに「Tern ⌘ Project」を始動させ、 日本人ライダーの「乗りやすさ」と、乗車した時の「美しさ」を追求、今までみたことのないCOOLなクロスバイクもリリースしました。街乗りや日常の足として最適な自転車「アーバンコミュート」を世界に送り出す。その目標にまた一歩近付きました。
Tern Bicycles Japan では、Ternファンの皆様への様々な限定サービスの提供を目的に、ファンクラブ「ASTERISK*(アスタリスク)」を設立しています。ご登録は無料で、Ternのオーナー様であるかないかに関わらず、Tern Bicyclesのファンで、日常的にPC・スマートフォンをご使用の方であればどなたでもご参加いただけます。あなたもファンクラブに登録して、Ternの運動に参加してみませんか。
*Link → ASTERISK*ご登録ページ
撮影・運営協力
♦ LOVE bicycle SAITAMA「ぽた日和」(埼玉県)
♦ 浦和のうなぎ「萬店」
※この記事で紹介しているスポットや情報は、2015年11月時点の取材に基づいています。
※自転車での走行時は、交通法規を厳守するとともに交通マナーにもご配慮ください。